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為替 遊朗
2009年7月 7日
SDRはドルに代わる基軸通貨となるのか
金曜日の日経新聞7面にIMFがSDR建て債券の発行を決めたとの記事がありました。SDRは1969年にIMFがドルや金を補完するする準備資産として創設されていましたが、全く普及せず、国際機関の経理上の計算単位としてしか利用されていませんでした。
ここに来て、ドルへの信任が大きく揺らいだ事により、中国をはじめとした新興国から新しい基軸通貨の枠組みの検討が叫ばれるなか、この話題はタイムリーであったといえましょう。中国、ロシア、ブラジルはこのIMF債を最大で700億ドル規模で購入する見通しとも報じています。
しかし、1969年に創設されていたこのSDRが全く普及しなかった中でドルの信任低下だけで飛びついて良いものか。記事には様々な課題が残されている点にも触れています。
カリフォルニア大サンタバーバラ校のコーヘン教授のコメントは実に興味深いものでした。
曰く「ドルの基軸通貨としての力が衰えているのは事実だ。=中略=だがドル以外に現実的な選択肢はない」「少なくとも向こう20年はドルが唯一のグローバルな基軸通貨にとどまるだろう」
しかし、一方で「(SDRなどの)構想の背後にあるいらだちに米国は真剣に耳を傾ける必要がある」ともコメントしておりアメリカが基軸通貨を支配する事にあぐらを掻いていてはならないとも指摘していました。
タイトルに戻りますが、コーヘン教授の指摘のように当面ドルの基軸通貨体制は揺るがないでしょう。従ってドルの信任低下→基軸通貨交代といったロジックでのドルの下落見通しには慎重になるべきなんだと思います。


