今日のネタ


為替 遊朗

2009年6月16日

出口戦略

週末のG8、市場はむしろ今週のBRICS会合に注目しているようですが、G8のほうも結構盛り沢山な会合であったようです。

 

景気に関して言えば、各メディアでもよく取り上げられている「出口戦略」

この「出口戦略」という言葉を耳にすると、なんとなく「いよいよ景気も回復に向うのか(この未曾有といわれる世界同時不況も終息をむかえたか)」という安堵感が漂います。

 

専門家の間では「時期尚早」と言う声も多く聞かれています。この意見、あまり根拠のない楽観主義は再度大きな反動をもたらしかねないという戒めの意味においては正しいと思います。実際、雇用情勢はこの先もまだ悪化を見るであろう事はほぼ確実と言われています。また、生活改善を実感できないどころか悪化しか感じられない国民が多数を占める中でのこうした出口戦略論は国民感情としてもあまり同意を得られるものではないでしょう。

 

しかし、投資活動にあって、その投資の手仕舞い方は投資を始めた時点で既に描いておくべきものでありますし、戦争もまた始めた時点で収束の戦略は立てておくべきというのはセオリーであります。してみれば、この「出口戦略」の議論がこの段階で提案されること自体、既に遅きに失している感じがします。

 

しかも、その内容は各国個別の事情を勘案し自主性に任せるというものでした。前述のとおりこの「出口戦略」を国内でおおっぴらに議論することは政治的に難しいわけで、今のような提案では一向に実行されない状況すら想像できます。

 

G8のような国際的会合のなかでもう少し具体的な提案や実施への強制力があっても良かったような気がします。