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為替 遊朗
2009年1月 6日
保護主義台頭への警戒
「百年に一度の津波」と称される世界的景気後退の波のなか、多くの人々が世界恐慌からの脱却を狙って各国で台頭した保護主義政策への動き、それに繋がって始まった第二次世界大戦への流れを紹介し、警鐘を鳴らしています。
既に昨年開かれたG20という試みはまさに過去の轍を踏まない為になされたと言ってよいでしょう。
戦後、保護主義政策に転換した反省から国際協調の枠組みを整備しそれを進化発展させた新たな枠組み作りが、この世界恐慌以来という未曾有の事態打開に向けてなされています。
しかし、国家という仕切りの中では背に腹は代えられない事態まで追い込まれてしまえば、崇高なる理想も腹の足しにはならないと吹き飛ばされてしまう危険が残っています。ロシアで輸入自動車にかける関税の引き上げがなされるというニュースが飛び込んできました。この報道だけを取って、世界各国が保護主義に雪崩を打って走り出すとは思えませんが、その兆候を覗うことは出来るかもしれません。
アメリカで発足するオバマ新政権は、景気回復のための大規模な経済政策(グリーンディールと言っているそうです)を打つ事を表明しています。先週末に明らかとなった内容から保護主義を覗うことは出来ませんが、300万人の雇用創出、ビック3救済の為には救済資金供給だけで済むと見る向きは少ないようです。目先の資金需要を満たした後はある程度車が売れる環境にしなければ今のままではまた資金がショートしてしまいます。元来、民主党は共和党に比して保護主義的政策に向き易い傾向を持つ政党でもあり、国産車が市場で有利になるような環境を一時的にでも整える可能性は否定できません。
世界恐慌当時に比べて生産規模が遥かに膨れ上がった現在でこのような内向きの政策が走り出してしまえば、世界中はアメリカが回復する前に干上がってしまうでしょう。当時ブロック経済を敷いた欧州はその前提となる植民地を失っています。
何としても自由貿易主義を堅持した形でこの難局を打開する方向で進んでもらわなくてはならないところです。外交の弱いといわれる日本もこの点には目を光らせておかねば死活問題となるのではないでしょうか。


