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為替 乱人

2008年12月26日

慎重な運用

 文部科学省私学部によれば、私大が資産運用をする際に望むことは、「慎重な運用」なのだという。

 

さて、「慎重な運用」ってどういった運用なのだろうか?

特段、規制が無い以上、学校法人側が「慎重」でありさえすれば、どんな運用をしても問題とはならない。

先日の駒大の一件があまりに衝撃的だったのだろうか、学校法人の財務面での透明度アップを求める声もこの先さらに強まる可能性がある。

「18私大、有価証券含み損688億円」との先日の某新聞の記事。この取材に対しても、「非回答」としてその実態を隠している大学も存在しており、ディスクローズ面での稚拙さが浮き彫りとなっている。

 

とある、1000億以上も有価証券を取得している大学広報は、「市場環境の変化で含み損が膨らんだ。長期保有が原則なので、現実には損失になっていない」といっているようだが、これは含み損ならOKということか?満期保有ならすべて100。実は、こうした債券(モドキも含む)の時価は15かもしれない(いや、ビッドにはプライスはないかもしれない)。

ちなみに、その大学はデリバティブ取引もしていると回答していた。彼らに通用するのは、分散効果まで。ヘッジという考えは必要ないのだろう、きっと。

 

しかし、この記事、色々と考えさせられる。

「慎重な運用」とは何かを考えると尚更だ。

数億円の含み益を出している、例外とされた某大学の運用。「電力や鉄道などのような安全な社債などで運用した結果」とのこと。この結果は偶然だったかもしれない。投資適格の最も安全とされた債券は、決してデフォルトしない訳ではないのだ。

また、別の大学では、内部指針に従い、株を禁止し、投信などの円建て資産に全てを振向けたが、100億近い含み損があるという。

まさか、忌み嫌った株とは相関のない、性格の異なった投信を選んではいなかった、なんてことはないと思うが…

さらに、ドメスティックな世界だから、という理由だけで、すべてが円資産となっている というのなら、それもまた、随分と「慎重な運用」とはかけ離れていると感じるのだが・・・